Kissとchuの違いって何でしょうか?

 

http://m.kget.jp/lyric.php?song=79131

 

   Kicyu(キッチュ)とは安田章大さんと横山裕さんが合作したユニット曲である。安田さん作曲、横山さん作詞だ。最新アルバム『ジャム』ではNever Say Never、JAM LADY と、2曲も楽曲制作をしている安田さん。そして横山さんは最近では見られないものの、昔は自身のソロ曲を中心に作詞をしていた。名曲『413man』や、『cHocoレート』は横山さん作詞だ。安田さんとの合作も多く、『クルトン』や三兄弟のオリジナルソング等を手掛けている。(よく見たら食べ物ばっかり)

  chuではなくcyuになっているのは横山さんの単なるスペルミスである。後にhであることに気がついたが、本人曰くyの方がしっくりきているらしい。スタッフさんもyに秘められた想いがあるのかと思って指摘できなかったそう。確かに、言われてみれば存在しないスペルになっていることによって、より“造語感”、“ファンタジー感”が増しているようにも思える。

  エントリーのタイトルの問いに、当時26歳の横山裕さんが出した答えは


「もう意味がわかんないよ!だったら合わせてキッチュだ !!!」

 

であり、これこそがこのKicyuという曲のコンセプトだ。横山さんの書く歌詞にはこういった可愛らしいものが多い。 

おでこ はな ほっぺに LOVEパワー

(『Kicyu』より)

ねぇ プリン 君はみんなに好かれてる事知ってる?

(『プリン』より)

 

そして『ジャム』レビューでも書いた*1のだが、横山さんの声には永遠の少年性があると思っている。本人がそれを自覚しているかどうか分からないが、見事に本人の書く詞の世界とマッチしている。 安田さんの歌声は個性的だが、大人びない、ありのままの歌い方で、それもまた横山さんと上手く噛み合っている。

 

   柔らかい楽曲には「俺」「お前」という表現はあまり使われない。従ってKicyuにおいても「僕」「君」が使われるの全く不自然なことではない。しかし、横山さんが歌う「君」という歌詞を、ダブルミーニングとして捉えずにはいられない症候群なので、ついつい熱が入ってしまう。これだけは、どの曲においても前後のつながりを全て無視して、横山さんの発する「君」に全神経を集中させてしまうのだ。しかも、Kicyuに関しては全「君」を横山さんが担当している。
   大サビ前の「君も 僕も」の歌割りは 君も 僕も だ。同一人物がワンフレーズ歌うのなら君も僕もでお互いのことを指して整合性がとれるのだが、これだとお互いが安田さんのことを言っていることになる。それならばこれは横山侯隆さんの「キミ」と捉えるべきなのでは……?

(そんなわけがないことくらいちゃんと分かってるよ〜)

 

このパート、8ESTに収録されているバージョンでは

 

君も 裕くんも

子供だからチューなのかな もう ヤス が分かんないよ

だったら合わせて裕とヤス

ゆうヤス ゆうヤス ゆうヤス ゆ〜うヤッス〜

に替え歌されている。これはこれで整合性が取れてる。

   とにかく横山さんが強火安田担なもんだから「裕くん」だなんて名前呼びファンサをもらって爆照れている。ちなみに安田さんのこの替え歌はのちにすばりょでも行われ、とんでもない名シーンが生まれることとなる。その話はまたいつか。GJ安田章大さん。

 

   この曲ではエイトの中でも一番上のハモを歌っていることも多い安田さんが、珍しく下ハモを担当している。横山さんも高いキーが比較的出る方だと思っているのだけれど、

ギュッとして 強くして ずっとして 好きって言って あの娘よりも

Kicyu Kicyu Kicyu Kicyuしたいな

寝ても覚めてもKicyu

という歌詞にも見られる焦燥感を出すには、安田さんが得意分野の上を歌うより、少し脆さが出る横山さんの方が適任かなあと思った。

 

   世界観がファンタジーだと先ほど書いたが、それは振り付けにも顕著に表れているように思う。あざとい、可愛らしい振り付けが満載なのだ。いまわたしが見ているのはEテレか?と思うくらい可愛い。CとKを交互に手で作ったり、ハートマークを頭上に掲げてみたり。そして基本的に手の振り付けで構成されている。手の振り付けは比較的分かりやすく、真似しやすい。つまり親近感が湧くのだ。でも実際はステージ上の世界で行われている。届きそうで届かない、その距離がもどかしくも、また追いかけたくなってしまう。まさにアイドルのあるべき姿とも言える。KicyuはThe・アイドルなのだ。

 

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   なぜわたしがこんなにKicyuに魅了されているのかはわたしにも分からない。それでもあのウィンドチャイムから始まるイントロを聴くたびに胸の鼓動がグッと高鳴るのだ。

 

   楽曲も好きだけれど、わたしの大好きな安田さんのことを大好き!と言ってくれる同担横山裕さんも好き。Kicyuという関係性が好きです。

 

   ひたすらわたしがKicyuが好きという話でした !伝わらない !随時追記したい。

 

 

*1:夢への帰り道